2013.6.17
木と木の接合部分を削るときに使ったり、穴をあけたり、
細かい部分を削ったり。
用途によって形は様々ですが
「削る」ということに特化した道具。
【道具のコラム】
6月15日、下小屋(工場)では見習い大工の奥山さんが
熟練の大工さんから
新しく買ったノミについて指導を受けていました。
ノミを買ってはじめにすることは、「かつら」の調整
かつらはノミの柄の端についている金属です。
玄能(トンカチ)で叩いてもノミの柄が潰れてしまわないのは
このかつらがついているおかげです。
かつらは買ったそのままの状態でつけてはいけません。
かつらの内側の角をやすりで削る必要があります。
このように大工道具は必ず
使う前に使い手がひと手間加えています。
自分の手で、道具を自分に合わせていくのです。
削ったかつらをノミの柄につけ、
柄の端を潰してかつらに少し被せます。
そうすると、いくら玄能で叩いてもかつらが取れることがありません。
家をつくる為の道具があり、その道具を使いこなす為の知恵があります。
大工の世界は深いです。
筆・鯰組 櫻井